影をひろいあつめて

毎日一言日記

会話3 新宿喫茶室ルノアールで/ ゴッホ後半

友人との興味深い会話を録音して書き起こすだけの企画第3弾 今回のゲストはHiraku。ロンドンで縁があって出会った。同時期に帰国し、帰国後新宿SAMPO美術館で開かれている「ゴッホと静物展」を2人で見に行った日の会話。ゴッホの生涯とアウトプットから見ら…

会話2  ゴッホと個人単位の生涯実験

友人との興味深い会話を録音して書き起こすだけの企画第二弾 今回のゲストはHiraku。ロンドンで縁があって出会った。同時期に帰国し、帰国後新宿SANPO美術館で開かれている「ゴッホと静物展」を2人で見に行った日の会話。ゴッホの生涯とアウトプットから見ら…

会話1 -経験と助言について-

友人や人とした面白かった会話をベースに起こしたフィクションです。8割5分本当です。 登場人物 さようならアーティスト:筆者。 マット:家族経営のギャラリーで店番をする48歳。守備範囲→音楽、絵画、映画。 気温が0度まで下がることも多くなったロンドン…

交換日記vol.1 「家で暮らす」

絵: Taiyo Nobata 文:さようならアーティスト 20/10/2023 市内にいることに疲れ、減っていく預金額を見ながら帰国が近いことを考えていた。せっかく遠くまで来たのだから、と気温の下がってきた頃に北英に足を伸ばした。キングクロス駅から国鉄に乗ってエジ…

Title"somewheremagazine" essay for naz. magazine

(Magazineのサーバーのリンク切れのため転載) デカい人間になりたいという気持ちは今でもある。もはや恒星間天体になりたい。いきなり突飛な場所から飛び出して、一瞬のように通り過ぎていく。走って行った軌道に学者が首を傾げて熱心に議論を繰り広げる。…

まちのひかり

タングステンの通路照明が窓の端に流れていく。私は高速道路を走る車の後部座席にいて、みんなはぐっすりと眠っていた。車の外はやけにオレンジ色で、焼け野原のようだと思った。海の向こうで戦争が始まった。 ・・・ 朝寝坊を危惧しながら清々し青色の朝を…

パーティーの後で

Party archive Leave away from pain.(痛みから遠く離れて)vol.1 街のことが知りたかった。蠢いている海底の光のこと、なにかを売ろうと笑顔を向ける電光掲示板のこと、ハチ公前で懸命に訴えている人のこと、悲しそうにタバコを吸っている人のこと、底抜けに…

寂しくない11

昔書いた文章を読んでいた。息が詰まる。句読点が全然なかったからどうやって息してんだろうと思った。だから頭痛かったのかもしんない。もう「こっち」に来てから4年も経つ。 ゆっくり肺を慣らして来たから今は息がしやすくなった。生きやすくなるってのは…

寂しくない10

日々をこなしていると思考が平坦になっていく気がする。新しい単語は覚えていない。毎日脳細胞を増やす事は私にとって億劫極まりなくて、逃げる事を美しいことのように言ってしまえば「生きることで精一杯」が正しい。精一杯な人はたくさんいる。ボロボロの…

インスタグラム駄文arc.1

起きたのは昼近くで、窓際のベッドは遮光カーテンのクリーム色に溢れる。汗ばんだ首筋は少し油と餃子の匂いがする、昨日はシャワーを浴びなかったからだ。ビールは苦労の味がするって上司が言う、だから苦いんだ。寝起きの口には苦労の味が広がる。ここはこ…

寂しくない9【離れても連帯セルフQ&A】

i-dの企画『Keep Distance In Solidarity』の、離れても連帯Q&A受けたかったので自分でしました。 主にSNSを使い、写真、映像、文章など幅広い表現活動をしているさようならアーティスト(概念)さん(21) ──新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、今あなたが…

寂しくない8

ペパーミントみたいなあなたが適当な事をいうので、わたしはまるっきり狂ってしまって餃子を食べる旅に出た。外は大雨で傘なんか持たずに一年前のわたしなら出かける。扉を一つ開ければ心がネオンの街に出る。大きなビルとビルの隙間の子汚いシャオツーで海…

寂しくない7

情緒もへったくれもないこ綺麗な居酒屋で頼もうがタコワサは美味しい。2月の早朝の渋谷は冷え込んで、たった今から冬が始まったような気持ちで人々が夜を楽しんだパーティーの後の道を歩く。そこら辺に転がったアルコールの瓶やタバコの吸殻も今は優しい気持…

寂しくない6

鈍行電車に運ばれて空腹の私は見渡す限りの田んぼの上でうつらうつらと夢を見た。 決めなくちゃいけない事を先延ばしにするから全部がダメになった。いつもギリギリになってから行動するやつはもしかしたらうまく行ったかもしれない事を自分からダメにしてし…

寂しくない(2019から2020のフレンズたちへ)

4~5時間電車に揺れるとそこには着く。そこでは11月の終わりに初雪が降る。一番雪が深くなるのは2月で、12月と1月はもっとも気温が低く、色のない月だ。電車から降りたときホームには雪が数センチ積もっていたが降ってはいなかった。シーズンを過ぎてしまった…

キャロルの後に

金曜日でもないのにミュージック・バーの戸を押し、二杯目のウィスキーを頼もうと「オールドフィッツジェラルドで」と言ったところで、足が痺れている事に気がついた。 慣れないヒールで足を酷使していると自分をいじめるのに慣れすぎてつい体を労るのを忘れ…

寂しくない4-5

毎日日記を書くのはやっぱり難しい。あったことを事細かく全て並べ立てたって別にいいのだけど、そんなことをしてしまうのは周りに対して親切にしすぎだと思ってしまう。世の中との距離感を掴みながら生きることが大切だ。親切は前払いしておくといいが、帰…

そして青は再び

いつも雨に降られてしまう。玄関に傘はなかった。雨が上がった渋谷であんなに収穫してきたのに、わたしの玄関に傘はなかったのだ。 雨の嫌なところは穴の空いた靴から水が否応なしに靴下を濡らすところと、注意深く前を見て歩かなければ人にぶつかるところ。…

寂しくない3

昼過ぎ母親からの電話で目が覚めた。昨日は帰宅が遅く、布団に入ったのは早朝の4時だったので、まだ眠い目をこすりながら電話に出た。荷物が届くと言っていた。もうすぐクリスマスだから何かのプレゼントだと思う。毎年の母親からのプレゼントがいつも楽しみ…

寂しくない2

ニトリでベッドを買った。 ベッドはまだ届いていない。 ただでさえ狭い部屋が寝具で空間を圧迫されるというのだ。 インターネットの写真を見て購入を考えていたベッドは想像よりも大振りで怖くなったので、気になったベッドには何度も座ったり寝転がったり遠…

寂しくない1

-12月19日寂しくない1https://midnightdancingcrew.hatenablog.com/#hatenablog #everydaydaily 今日はテレビを見ていた。 情報バラエティーをみていたらとても好きな画角を見つけたのでアイフォンでテレビの画面を録画した。テレビはとても勉強になる。 小…

夜に踊れば星が見えるだろう

. みなさんごきげんよう。 わたしはごきげんよ。 ずっと前に、文章力は楽器と同じだから毎日練習しないと鈍るんだよと黒川が言っていたのを思い出して日記をつけることにした。 こういうチャレンジは以前にもしたことがあって、しばらく続けていたが書くこと…